○○キング

ムシキングでまだまだ稼ごうとしてたセガが、軽い気持ちで“次の”『恐竜キング』のマーケティング調査を行ったらどっかの企業が即パクリ。海の向こうだけでやらしときゃいいものの、開発力は失ったけど、お金への意欲を失ってないタイトーが国内販売契約をしちゃったもんだからさぁ大変。機器無償貸し出しシステムなどで“小売も開発も儲かる”手法を築き上げたセガは多くの設置店を巻き込み大反攻。AOUでは大々的にムシキングの続編ということで『恐竜キング』を正式発表し、「作ったのはウチじゃないので」という言い訳でなんとかしようとするタイトーを潰すかの勢いだったのに、タイトースクエニに助けを求めちゃいました。そんな話。ウワサ成分40%。
どこまでホントかは知らんけど、ホントだったらセガは大人気ないと思うし、それ以上にタイトーは迂闊すぎる。いくら開発力がないったって、まんまモロパクの商品持ってきたらどうなるかはちょっと考えればわかるだろうに。労せずして儲けようとするのは構わないけど、やり方くらいは考えないとねー。少なくともセガは楽して儲ける為に導入期はとんでもない苦労をしてるよ。機器設置料が無料というのはその最たるものだけどもそれだけじゃないのですよ。少なくとも目先であるネタは変えようよ。
というわけでオレもネタだけは考えた。考えたというか、身内の勤務先が模型メーカーなんだが、城のプラモの売り上げがあんまし芳しくないそうだ。どう考えてもそりゃそうだな話だが、なら売れるにはどうすれば……ということで○○キング。
『建築王者 シロキング』
実際出したらオレもセガに怒られそうだが、ここではオレの妄想でしかないので。戦わせます、城と城。城それぞれに防御力があり、それを技カードみたいなもんを駆使して0にすりゃ勝ちってことでどうだ。もちろんコロコロでタイアップマンガも連載させるぜ、抜かり無し!
オレの名前は名城 建一(ナジロ ケンイチ)! 大人気カードゲームの『シロキング』にハマる小学五年生だ! ジッチャマは戦国時代から続く名門大工の棟梁! 将来はオレもジッチャマみたいな棟梁になって、現代日本に城をおっ建ててやるぜ! そんなオレにある日クラスのマドンナが安土城の描かれたカードをくれた。その日からオレは『シロキング』で世界征服を目論む『キャッスルカンパニー』に狙われることになっちまって、バトル漬けの毎日さー!
こんな導入で。ガキの遊び道具で世界征服ってのはお約束だよな。以下、バトルのダイジェスト台詞。<1>
「な、なにぃ! 猛田姉妹の躑躅ヶ崎館はシロキングカードで最弱のはず! なぜ陥とせないんだッ!」
「フフフ。カードの性能はパラメータだけじゃないわ。躑躅ヶ崎館の特殊能力『甲陽軍鑑』は優秀なヒトカードがあれば、非情の攻撃力、無限の防御力を発揮するのよ! いくわよ、信子!」
「はいな、晴子姉ちゃん! 覚悟するは建一!」
「人は城!」「人は石垣!」「人は堀!」「情けは味方!」「仇は敵なり!」
「クソッ! このままじゃやられちまう! 何か、何かあるはずだ! …こ、これは、“尾張のうつけ”カード! これだ! この手があった!」<2>
「ハハハハ、大阪城敗れたり! 江戸城を出すまでもない。この駿府城で勝負を決めてやる!」
「ククク…」
「…おかしいな。笑う余力すら削ぎ取ったつもりだったのだが。意外にしぶといのか、木下」
「得川はん、あンたは強い。確かに強い。せやけどな、致命的なミスを犯しとんのにまだ気付かんかなぁ」
「…なんだと?」
「内堀どころか外堀をそのままにしといたらあきまへん! 出ろぉ、真田丸ゥ!」
「な、なにぃッ! 落城目前の大阪城に出城がドッキングしただとぉっ!」

こんな感じでどうか。ごめん、ちょっと寒かった。