テトリスDS

ゲームボーイ版から早幾年。携帯機のニンテン製テトリスが帰ってきた。遊び倒すのにどんだけの時間を食われるのか想像もつかないほどに豊富なゲームモード、そしてマリオカートで好評だったwifi対戦を実装して、満を持しての里帰り。
一人用のゲームモードの充実は予想以上。が、末永く遊びこめるかどうかは未知数。ルールがテトリスというよりクォースっぽい『キャッチ』なんかは「これがなんでテトリスに?」なんて内容だし、『タッチ』なんかは操作感の鈍さにちょっとイライラさせられる。用意されたピースで全消しを求められる『パズル』は四段消しとは違う達成感があり、とてもよろしいのですが。
wifi対戦は『マリオカートDS』と同じく、マッチングに時間がかかる以外は文句なし。顔が見えなくったって、4人対戦の異常なまでの面白さは折り紙つきだ。対戦用テトリスとして新たに追加された『プッシュ』もレベルの近似者なら白熱すると思う。
テトリスの基本的なルールはそのまんまだが、今作から追加された(とオレは思ってるんだが、ゲームボーイ版以来の携帯機テトリスなんで違ってたら訂正します)、任意のブロックを一つだけ確保でき、好きな時に呼び出すことのできるホールドというシステムは、ほんの些細な変更点に見えながら、その実、テトリスという完成されたゲームに対し、戦術の幅を広げさすことに成功した、すげぇ進化と思ってる。“ここでこのブロックが欲しい! 来た!”というシチュエーションをプレイヤー側である程度管理できるのだから、対戦ではこのシステムを使いこなす者こそが勝利者に成り得る今作の最重要ポイント。もちろん一人遊びの時だってその威力は遺憾なく発揮されます。
接地面にブロックが到達してから接着されるまでの時間がちょい長めなのが気になりはするものの、まぁ、これは慣れの部分も多いし…。
パズルゲームに抵抗が無く、対戦環境がある人なら是非。そうでない人は売り場でデモ機で遊んで決めると吉かしらん。